糖尿病患者さんの感染症の時


シックデイってご存知ですか?
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シックデイとは…糖尿病の患者さんが風邪や、肺炎、胃腸炎などの糖尿病以外の病気ににかかった時のことをいいます。シックデイの時は食べていなくても血糖値はそれ程さがらないこともあります。特に感染症は血糖値を急速に上げ、糖尿病昏睡(ケトアシドーシス)を起こすことがあり注意が必要です。

内服薬やインスリン注射をどうするか…
①食事が普通にできる場合…内服薬やインスリン注射を通常通り続けても問題ありません。症状が良くならなければ、主治医の診察をうけましょう。
②食事が十分とれない場合…
1度に必要な量を摂取できない場合は、小分けにして少しずつとるようにします。おかゆ、煮込みうどん、みそ汁、コンソメスープ、お茶、果汁、スポーツ飲料などの水分と炭水化物がお勧めです。
インスリンは基本的に中止しません‼︎

 普段の外来でシックデイの対処方法について主治医と相談しておきましょう。
最後に、医療機関の受診が必要な場合…
①発熱、嘔吐、下痢などの症状がひどく24時間続くとき
②まったく食事がとれないとき
③脱水症状がひどいとき
④意識がもうろうとしているとき
⑤自己血糖測定で250mg/dl以上の高血糖が続くときや尿検査用紙をもっている方は、尿ケトンが強陽性となったとき
シックデイになったときスムーズに対処できるよう、緊急時の主治医への連絡方法の確認や、食べるもの(レトルト食品のおかゆや即席スープなど)、水やお茶、スポーツドリンクなどの水分も準備しておくと安心ですね。

出展 「さかえ」2010年12月号、
「糖尿病 治療の手引き」 日本糖尿病協会  2016.210 facebook           (m&k)